title

SONNET CRESCENDO/ZIF G4 1000MHz/1M導入とDTへの移行にあたって、HDDは先代のメイン機PM7300からそのまま引き継ぐ形になった。Panther登場の際にDTは対応機種からはずされてしまったが、XPostFactoがDTでのPanther使用をサポートしてくれている。メインOSの10.3はそのまま引き継げるというわけだ。

鈍重だった初期のOS Xから改善を重ね、PM7300改G4/576上でもかなりスムーズに動くようになったOS10.3だけに、DT改G4/1Gではどんなに快適になることだろう。期待は高まるばかりである。OS9.1からXPostFacto 3.0a17での起動は一発OK。よしよし、この調子!


L2/L3キャッシュの有効化についてはSONNETからX Tune-Upが出ているが、これは残念ながらOS10.2.xまでしか対応していない。試しにインストールしてみたところ、L2キャッシュは認識しそれなりにサクサクと動作するが、システムプロファイラを見るとL3キャッシュが認識されていないようである。

これまでPM7300で愛用してきたL2CacheConfigもをL3キャッシュが認識できないので、PowerLogixのCPU Directorを試してみた。L2/L3の認識はOK、動作も問題なし・・・と思った矢先、OS9.1の時と同じく謎のフリーズ現象が発生。
しかし何度もOS9.1と行き来したり、PCIカードを抜き差ししたりしているうちに、いつの間にか症状は治まってしまった。以降は一度も出ていない。何なんだろう?これは。

Enable L2/L3 Cache


それから数日間経って、ふと思い出した。そういえばXPostFactoには「Enable L2/L3 Cache」という設定項目があるのだった。以前の環境ではこれをONにすると起動すらできなかったので、すっかり忘れていた。CPU Directorをアンインストールして、XPostFactoを起動、L2/L3 CacheをONにして起動し直す。おお!なんだか起動時の読み込みがめちゃくちゃ速いぞ!

試しに起動時間を測ってみると、およそ1分35秒。もう一度CPU Directorに戻して測るとおよそ2分20秒。なんと45秒も短縮されたことになる。マシンの電源を入れてからゆっくりトイレに行くと、部屋に戻る頃にはすでにデスクトップが表示されはじめている。ちょっとしたことだが、これが実にうれしい。パソコンにおいて起動時間というものは、思った以上に重要な要素なのかもしれない。


ところがシステムプロファイラを見てみると、二次キャッシュが表示されない。CPU Directorを使ったときにはちゃんと二次キャッシュが256KBと出ていたのに、どういうことだろう?

少し疑問は募るが、XPostFactoのサイトには"XPF will now automatically detect and configure L2 and L3 cache when you boot into Mac OS X"(OSXで起動すれば、自動的にL2/L3キャッシュを見つけて有効化する)と書いてあるので、これを信じるとしよう。

  System Profiler

ということで一抹の不安を抱えながらのG4/1G&OS10.3だが、体感は期待通りにサクサクである。これならショップで触ったG4マシンと大差ないのではないかという過度な評価を胸に、いざベンチへ。

G4/800DP(QuickSilver)を基準値にしたベンチマークソフトXbench (v1.1.3)では、61.14というなかなかの数値を記録してくれた。CPUは110%オーバー、User InterfaceとDiskは90%に迫るベンチをたたき出している。しかしいかんせん弱いのはMemoryとQuartz Graphics、OpenGL Graphics。メモリについては仕様の限界があるのでどうしようもないが、ビデオはもうちょっと何とかなるのではないか。AGP変換ボードをかませて最新グラフィックカードを搭載、とか、DOS/V用を流用、とか、またよからぬ妄想がふつふつと・・・(イカンイカン)。

Xbench


←あ!
 L2大丈夫だ!


その後、オンボードATA接続のHDDにもXPostFactoを使ってのOS10.3インストールを試みたところ、これも問題なかった。XPostFactoのL2/L3キャッシュはOFF、日本語環境のみ、追加フォントなし、プリンタドライバなしという設定。オンボードATA接続のDVD-105Sからのインストールで、2枚目のインストール完了まで35分ほどで済んだ。

以前のXPostFactoでは、ターゲットディスクが選べないとか、1枚目をインストール後の再起動でトラブったりとかいろいろ不具合があったが、v3.0a17になってからは実に安定している。まるで対応機種に普通にインストールしている感覚である。ただし、まだオンボードビデオでは試していないので悪しからず。いずれ試してみたらまた報告しようと思う。


これまで大きな問題は見つかっていないが、AEC-6880M接続のHDDが、起動パーティション以外すべてリムーバブルデバイスとして認識されてしまうというのが、少しだけ不便である。PM7300では解決していたのに、DTに移行したらまたこのイジェクトボタン病が再発してしまったのだ。オンボードATA接続のHDDは正しく認識されているようで、イジェクトボタンは出ない。OS10.3対応機種ではどうなのだろう? これはどうやらACARD特有の症状のようだし、押さないように気をつけていれば済むことではあるが、うっかり者の僕としてはできればどなたかに解決してほしいものである。


Devices
Fan  

あ、そういえば、もうひとつだけ問題があった。起動時に冷却ファンの騒音とともに「ビリビリビリ」と妙な振動音が聞こえるのである。起動してしばらくすると比較的静かになるので、我慢してそのまま使っていたが、掲示板にいただいたアドバイスをもとに調べてみると、奥の冷却ファンがヒートシンクに当たっていることがわかった。

ファンを固定する円筒形のスペーサーをあとコンマ数ミリ長くすれば済む話なのだが、そこはさすがに舶来品である。確かPCI用のG4/800でも同じような問題が起きていたはずだが、反省が新製品にいかされないあたりがいかにもだ。適当なワッシャなどが手元になかったので、厚手の両面テープにパンチで穴を開けたものを座布団にし、このビリビリ音は解消した。


これまでかなりケチケチでパーツを集めてきたつもりだったが、このマシンに載っているパーツの購入額を合計してみたら、それでもやはり10万円を超えてしまった。同じ値段でネイティブG4マシンが買えそうだ。しかしこれまで僕がPM7300の延命を続けてきたのは、単に古い物が好きという以上に、現行機種に横置き筐体がないからであり、DTはその横置き筐体の最終モデルである。以降の機種でサイズが許せるのはCubeぐらいで、その他は完全に僕のニーズとはかけ離れている。いつか僕が欲しいと思える機種が登場する日まで、このマシンを何とか末永く使っていきたいと思う。

【2004.5.12】


無理インストールしたOS10.3から9.1へ移る際には、optionキーを押しっぱなしにするのが最も手っ取り早く確実な方法である。ただPM7300の頃は、いったんOS9.1で起動すればその後は普通に9.1起動ができていたのに対し、DTにしてからは、毎回optionキーを押さないと10.3が起動してしまう。optionキーを押せばOS9.1、押さなければ10.3ということで、分かりやすいと言えばわかりやすいし、僕の場合は10.3がメインOSなので問題はないのだが、OS9メインのユーザーにとってはちょっとばかり面倒かもしれない。

【2005.1.25】

back  

 

Copyright © 2002-2010. [Old Friends] All rights reserved.
by snappi