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従来のMac OSとは全く別のシステムとして鳴り物入りで登場したOSXだったが、システムが鈍重だったせいもあってか、G2Mac使いにはいまひとつ受け入れられなかった感があった(実際、僕はほとんど使わなかった)。しかし"Jaguar"という名前で徹底的にプロパガンダを行ったアップルさんの戦略は功を奏し、OSXに移行しないと置いてきぼりにされるという恐怖感を僕たちに植えつけることに成功したのだった。有名なRyan氏の「XPostFacto」によって、非サポートマシンへのOS10.2インストールが可能であることがわかると、多くのG2Mac使いたちがOS10.2導入に踏み切ることになった。

Ryan氏の「XPostFacto」によるOSXインストールと「L2CacheConfig」によるG4/G3カードの2次キャッシュ有効化は、はるさんの「Hal7600 Macintosh Room」(2004年12月に閉鎖)に紹介されているが、詳しくはあちらをご覧くださいというのも失礼なので、Old Friendsの方でも簡単にまとめておこうと思う。

「XPostFacto」についてはOS10.0をインストールしたときにも紹介しているが、使い方は至って簡単だ。


(1)OS9でマシンを起動し、インストールCDを入れて「XPostFacto」を起動する。

(2)「Start Mac OS From」は「Mac OS X Install Disc 1」を、「Install Mac OS X To」はインストールしたいHDD(パーティション)を選び、「Install」ボタンを押す。

(3)必要なファイルが自動的にインストール先ボリュームに書き込まれて、CDから再起動する。

(4)インストーラが自動的に立ち上がるので、指示に従ってインストールを行う。

(5)インストール完了後再起動すると。OS10.2でマシンが起動する。初回は設定ウィザードが立ち上がるので、必要事項を入力・選択する。

OS10.0のときには、HDDの最初の8GB以内にインストールパーティションが必要とか、インストール後すぐに省エネルギー設定を解除しなくてはいけないというような注意点があったが、いまのところどちらも気にしなくても大丈夫そうだ。





「L2CacheConfig」の使い方は少し面倒だ。2次キャッシュが1MB以下のCPUカードを使っている場合は、PowerLogixの「Cache Control X 1.2 for OS X」 を使った方が簡単(「OS X用G4カードドライバを試す」を参照)だと思うが、2MBの2次キャッシュを搭載したカードでは「L2CacheConfig」が必要になる。


(1)OS10.2で使用するCPUカードを搭載したマシンをOS9で起動し、2次キャッシュを有効にする。※1

(2)「L2CacheConfig」フォルダ内の「GrabL2CacheSetting」を起動すると、デスクトップに「L2Cache.config」という名前のファイルができて、ウィンドウ内に"The config file has been written.."という文字が表示される。確認したら「GrabL2CacheSetting」を終了する。

(3)できあがった「L2Cache.Config」ファイルをわかりやすいディレクトリに移動しておく。(「L2CacheConfig」フォルダ内にしておくとわかりやすい。)

(4)XPostFactoでOS10.2を起動する。

(5) 「L2CacheConfig」フォルダ内の「L2CacheConfig」※2を起動する。管理人パスワードの入力が必要。

(6)ウィンドウ右下の"Import Settings"ボタンを押して、(2)で作った「L2Cache.config」ファイルを選び、読み込む。"Imported Settings"枠内の"SIZE"の欄に、正しい2次キャッシュ容量が表示される。

(7)"Enable"チェックボックスをONにすると、2次キャッシュが有効になる。

(8)"Cache Mode"と"Clock Ratio"を適切な値に設定する。

※1 マニュアルには「you can use the G3/G4 Cache Profiler software from PowerLogix」とあるが、OS9上で2次キャッシュを有効にできれば、別のドライバでも問題ないようだ。普段使っている「XLR8 MACh Speed Control 2.6.1」で作業をしたが、問題なく2次キャッシュを有効にできた。

※2 拡張子を表示するように設定してある場合は「L2CacheConfig.app」と表示される。
   


↑Melco H4-PM350を使用したときの画面


L2CacheConfigを使う時に気をつけなければいけないのは、2次キャッシュの設定を読み込むためのファイル「L2Cache.config」をOS9上で作る時に、OS10.2で使うCPUカードを載せて2次キャッシュを有効にしておかなくてはいけないということだ。ここさえ理解できていれば、面倒ではあるものの、作業の内容自体はそんなに難しいものではない。
僕の場合、2次キャッシュ1MBのPowerLogixのG4カードの他に2MBのMelcoのカードがあるので、どちらでも対応できるよう、それぞれで「L2Cache.config」を作っておいてある。


Jaguarの使用感は、確かにOS10.1よりいい。しかし、しかしである。OS9と比べたら全く比にならない遅さで、やはり僕には我慢できない。感覚的には、604e/180でOS9を使用したときと同じぐらいかな? 処理速度については僕はどうやらかなりのワガママらしく、700MHzのeMacに入れたJaguarでも使う気にはなれなかった。しかもG4カードを使用したマシンでは、どうやらClassicが起動しないようで、OSX非対応のソフトは使えない。
とはいえ、OSX対応のDreamweaver MXを買ったこともあって、このコンテンツはイライラしながらも無理矢理OS10.2上で作ってみた。OS9と比べると、結構な時間のロスだし、かなりのストレスである。OS10.2導入のためには、やはり新しいマシンを買った方がよいと思う。

【2002.9.10】


XPostFacto 2.2.2が発表されて、G4カードを使用したマシンでClassicが起動できない問題は解決した。このページをアップするの、2日後にすればよかったかも。

【2002.9.12】


その後、G4カードをMADMAX-G4PCI576(588にクロックアップ)にアップグレードし、ずっとOSXを使ってきたところ、慣れもあってか「まあ何とか許せるかな」というぐらいにはなった。いまでは、どうしてもOS9じゃないとできない作業をするとき以外は、すべてOS10.2を使っている。

【2003.3.22】

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