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アップルによるとPM7300を含むベージュMacはすべてOS Xのサポート外ということだったので、OS9.1がこのマシンの最後のOSとすっかり覚悟を決めていたのだが、Mac改造情報サイト「Accelerate Your Mac」をうろうろしていたところ、"Tips on Installing OS X Beta on Unsupported Macs and Clones"という記事に出くわした。わからないなりに訳しながら読んでみると、ベージュMacにOS Xをインストールする方法についてのレポートだった。しかし残念なことに、必要なダウンロードサイトのリンクが切れている(またいつものパターンだ)。

OS Xをインストールする方法があると知り、俄然張り切って関連のサイトを探してみると、はるさん(halさん改め)という方のサイト「Hal7600 Macintosh Room」(2004年12月に閉鎖)で詳細に紹介されていた。PM7600の改造について幅広くわかりやすくまとめられていて、僕の知るかぎりでは7300の改造に最も役に立つサイトだ。実はこれまでに何度もお邪魔していたのだが、OS Xが気になりだしてからはご無沙汰していたので、OS Xのコンテンツがあることに気づいていなかったのだった。

halさんのサイトには2つの方法が掲載されている。
1つめの方法は、7300では起動しないインストールCDをハードディスクにコピーして、しかるべきディレクトリにしかるべきファイルを書き込むことによって、7300上でインストーラを起動させるというもの。かなり面倒な作業が必要だ。
2つめは、インストールCDを起動させるソフトを使う方法。これはかなり楽そうだが、環境によってうまくいかない場合があるようだ。


ここでふとG3/G4カードのメーカーに楽々インストールできるサポートがないかと思い探してみた。中で一番使いやすそうだったのは、メルコのサイトにあるHG4-PM&G3シリーズ用のベータ版ユーティリティだ。
基本的なやり方はhalさんのサイトの1つめと同じなのだが、ありがたいことに必要なファイルを書き込む作業が自動化されている。24ページにわたるインストールマニュアルがPDFで添付されているのもうれしい。とりあえずこれでOS Xをインストールしてみることにした。

Installer

 

まず起動ディスクの他に、インストールCDをコピーするパーティション(650MB以上)と、OS Xをインストールするパーティション(1.3GB程度)を用意する。今回はとりあえず"インストールしてみたい"だけで常用する気がないので、二度とブートディスクにしないと言った内蔵HDDを680MBと1.34GBに分けて使用した。(別のディスクにインストールする場合もとりあえず内蔵HDDに入れておいた方がいいらしい。)
もちろんビデオカードとUSBカードははずして、モニタは標準のモニタポートに取り付ける。

あとの作業は概ね以下の通り。(マニュアル24ページのうち11ページまでがこの解説。)
1.「CopyCD」を起動し、680MBのパーティションを選ぶと、インストーラCDが丸ごとコピーされる。
2.「Copy Files to Install Partition」を起動すると、必要なファイルがインストーラCDのしかるべきディレクトリに自動的に書き込まれる。
3.「BootSelector」を起動し、680MBのパーティションを選んで再起動する。
4.インストーラが起動するので、1.34GBのパーティションにインストールした後、再起動する。


時間はたっぷりかかるが、これだけで何の問題もなくOS Xが起動する。(マニュアルにもあるけど、起動後すぐに「省エネルギー」を起動してスリープを解除しておかなくてはいけない。)
起動したときは結構うれしかった。何しろOS Xの画面はショップでしか見たことがなかったので。

OSX Finder

言うまでもないが、これだけでは完了しない。G4カードの機能拡張が入っていないので、このままでは2次キャッシュがゼロだ。 「XLR8 MACh Speed Control 2.6.1」はOS X対応なので、これをインストールする。

「XMSC 2.6.1 OS X.pkg」は、OS 9.1上で見ると
ただのフォルダで、中にはわけのわからないファイルが入っているだけだが、OS X上ではインストーラに変身したのでびっくり。無事インストールは完了し、いままでと同じ473/236MHzで動作することができた。 

XLR8 MACh Speed Control
OS X上ではフォルダではなくインストーラになり、アイコンも変わる。ダブルクリックするとインストーラが起動する。

 

XLR8 MACh Speed Control

Voodoo4はサポートされていないのを承知で差してみた。起動と表示だけでもできないかと思ったが、やはり起動途中で止まってしまう。 OS X対応の安いビデオカードが出るまで待つしかないようだ。
USBカードはOS X標準で認識。USBマウスも機能拡張なしで動いたが、標準でサポートされているはずのMOドライブはなぜか認識しない。

実際に使ってみての感想は・・・"重い"。
インターネットやメールをやる分には問題ないと思うが、普段マウスもキーボードもマシンが対応できるギリギリで動かしている僕には、このスピードはかなりのストレスだ。 デザインは本当に美しいのだけど・・・。

ということで、やはり7300に最後までおつきあいいただくのはOS9.1ということになりそうである。ちょっと残念。

【2002.4.5】


その後、halさんのサイトにあった2つめのインストール方法も試してみた。(試すためにもう一度初期化しているわけで無駄と言えば無駄な作業だが、やってみないと気が済まない。ご苦労なことだと自分でも思う。)

XPostFacto 2.2b7

XPostFactoというソフトを使うのだが、 今年に入ってすでに6回目(4月20日時点)のバージョンアップで、かなり改善されているようだ。現在は2.2b7になっている。

XPostFactoを起動し、上の"Start Mac OS X From"のポップアップメニューからOS XのインストールCDを、"Install Mac OS X To"のポップアップメニューからインストール先のハードディスクを選択し、"Install"ボタンを押すだけ。
自動的にインストールCDから起動し、OS Xをインストールすることができる。
前述の方法と比べて圧倒的に楽だし速い。


同じ方法でOS 10.1へのアップグレードも試してみたが、問題なくインストールすることができた。
【2002.4.27】

その後、XPostFactoはバージョンアップを重ねて使いやすさ、安定性とも格段に進歩している。現時点でのOSXのインストールには間違いなくXPostFactoがおすすめだ。PowerLogixのサイトでも、XPostFactoが紹介されており、PowerForce G3/G4使用マシンへのインストールには2.2b9を推奨しているようだ(最新は2.2b16だけど、更新が追いついていないのかな?)。

【2002.8.12】

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