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OS10.2の新機能として追加された Quartz Extremeは、本来PCI用のビデオカードには対応していない。PM7300等のG2Macの場合はそれ以前にOS10.2自体サポートされていないのでそもそも論外なのだが、ありがたいことにちゃんと有効にする方法がある。この方法はすでにコラムで紹介しており、特に解説ページを作るつもりはなかったのだが、MADMAXのクロックアップに関連した話になってきてしまったので、ここで簡単に説明しておこうと思う。

言うまでもなく、サポート外の"裏技"である。この作業によってマシンやパーツその他に不具合が生じてもどこにも文句を言う相手はいないので、試される場合は覚悟して作業していただきたい。


作業は、ただシステム内のファイルを書き換えるだけである。
書き換えるファイルは、
System/Library/Frameworks/ApplicationServices.framework/Versions/A/Frameworks
/CoreGraphics.framework/Versions/A/Resources/Configuration.plist

だが、システムファイルを直接いじるのは危ないので、この「Configuration.plist」を適当なディレクトリにコピーして、これを書き換えることにする。

「Configuration.plist」をテキストエディットで開くと、次のようになっているはずである。

configuration.plist
真ん中あたりにある<string>IOAGPDevice</string>という部分を<string>IOPCIDevice</string>に書き換えて保存するだけである。

あとはこれをもとのファイルと入れ替えれば作業は完了だが、OSXではシステム起動中にシステムファイルを変更することができない。僕はシステムをいじりたいときにはrootでログインし直すようにしているが、rootユーザーはデフォルトで無効になっているので、使用するためにはNetInfoマネージャで有効にしなくてはいけない。rootユーザーを有効にする方法はアップルサイトに掲載されている。

システムファイルを変更する方法としては、他にターミナルを使う方法もあるが、 一番手っ取り早いのはOS9で起動し直すことだろう。ファイル入れ替えの際には、もとの状態に戻せるようオリジナルのファイルを残しておいた方がいいかもしれない。

有効化できているかどうかは、Quartz Extreme Checkで確認できる。起動して「Check」ボタンを押すだけで「This display is accelerated」または「This display is not accelerated」と表示される。

Quartz Extremeを有効にした場合、ジニーエフェクトの動きがスムーズになるなどの効果があるが、ビデオ性能は若干悪くなるようである。また僕のマシンではiMovie 3.0.1の表示がおかしくなる現象も起きている。グラフィック処理をビデオカードにやらせてCPUに別の仕事をさせるということは、それだけ機器に負担をかけることでもあり、マシンにやさしいとは言い難い。
僕の場合はそれでもマシンの性能強化と引き替えに有効化することにしたのだが、この状態でビデオカードとCPUカードがどれだけもつのかは、実際に使ってみないとわからない。覚悟して、というよりかなり安易な気持ちで実施している最悪の例なので、同じ愚行を犯して取り返しのつかないことにならないようくれぐれもご注意いただきたい。

【2003.3.4】

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